介護職員の意欲向上につながる面談とは?施設が注意する3つのポイント

スタッフの意欲低下に悩み、「どのようにしたらやる気に火がつくのか?」と悩む介護施設担当者も多く見受けられます。モチベーションを高く維持しながら働いてもらうには、介護職員との面談が有効です。とはいえ、単なる面談では意味がありません。

そこで当記事では、介護職員の意欲向上につながる面談について、概要やポイントをはじめ、実施方法についても解説します。

介護職員のモチベーションを高める面談方法について知りたい場合には、ぜひ当記事をお役立てください。

介護職員のモチベーションダウンの要因

介護職員のモチベーションダウンには、必ず原因が存在します。意欲低下につながる主な原因は、以下の通りです。

コミュニケーション不足

介護業界は総じて人手不足であり、1人あたりの業務量も多い傾向にあります。多くの介護職員が多忙であれば、自然とコミュニケーションをとる機会は減ってしまうでしょう。

コミュニケーション不足によって、職員が悩みや不満を伝達・相談する場が無ければ、各自でマイナスな思いを抱える状況になります。とくに介護業界はシフト制が多く、勤務時間にばらつきがある傾向にあるため、コミュニケーション不足には注意が必要です。

不公平感を抱く

コミュニケーションが不足すると、人事評価制度を実施していたとしても、介護職員は「どういった点で自分を評価してもらえているのか?」と考える可能性があります。こうした状況下で、自分よりも働いていないのに、高い評価を受けている(ように見える)他者の存在を目にすれば不公平感を抱くでしょう。不公平感を抱けば、モチベーションが低下するのは当然だといえます。

施設と職員の間に生じるギャップ

評価の不公平感や、コミュニケーション不足による不安の増大などで、施設と職員の間にギャップが生じるケースもしばしば見受けられます。また、自己評価よりも組織の評価が低いという温度差から、ギャップが生じることもあるでしょう。いずれにしても、施設と職員との間にギャップが生じることで、モチベーションダウンにつながります。

介護職員の意欲向上に面談が重要な理由

利用者に質の高いサービスを提供し、組織の持続的発展を目指すには、介護職員のモチベーションアップに向けた面談が欠かせません。意欲向上に面談が重要な理由は、以下の通りです。

コミュニケーションをとる機会になる

職員の状況を把握し、悩みや不満を抱えているかを知るには、コミュニケーションをとる機会が必要です。面談という機会を設ければ、コミュニケーションの機会が用意できるため、従業員の現況を知ることにつながります。状況を把握できれば、「モチベーションの度合い」や「モチベーション低下を左右する要因」を把握しやすくなります。

公平感につながる

人には好き嫌いがあるため、好きな部下と苦手な部下が存在するのは当然です。しかし現場である以上、公平に現場力を育てる必要があるでしょう。まずは、職員全員と面談の時間を設けることで、公平に扱おうとする意思が伝わります。

加えて「適切な評価基準」も設けたうえで面談を実施すれば、公平な基準に基づいて面談を実施するため、さらなる公平感につながります。

すれ違い・ギャップを解消できる

面談で職員と話をすれば、組織と職員の「思いの差」が把握でき、何にどれほどのギャップを感じるかがわかるでしょう。ギャップの現状が把握できれば、すれ違いの解消に向けて、何をどのタイミングで実施すべきかといった対策を用意できます。

すれ違いやギャップを解消できれば、組織の一体感につながり、各自のモチベーションアップも期待できるでしょう。

介護職員の意欲向上につながる面談で、押さえたい3つのポイント

介護職員の意欲向上につなげるには、単なる面談ではなく、以下3つのポイントを踏まえた面談の実施が必要です。

単なる会話の場にしない

単なる会話の場になれば、会話を交わしただけで終わる可能性が高いといえます。単なる会話も重要な要素であるもの、日常会話は日々のなかで実施すればよいことです。面談の場を設けるのであれば、組織の発展に向けた「建設的」で「意図した流れにつながる」対話が望ましいでしょう。

人事評価制度とリンクさせる

公平感につなげ、双方のギャップを小さくするには、面談と人事評価制度をリンクさせる必要があります。組織の発展には、企業ビジョンと個人の価値観を結び付け、同じ目標に向かわせる仕組みが必要です。目標達成に向けて、目標やプロセスを言語化し「計測可能にしたもの」が人事評価制度であり、目標の達成度をすり合わせる機会が面談です。

ギャップの修正を意識する

「実際の評価結果」と「自己評価」に差があるケースは、頻繁に見受けられます。ギャップが生じる背景には、部下が評価基準を正しく認識していない点が挙げられます。「何を」「どれだけ達成し」「どういった評価になるか」を理解していれば、ギャップを減らせるでしょう。期中に評価基準のすり合わせを念頭に置いた面談を実施すれば、ギャップの修正につながります。

意欲向上に向けた面談のやり方

介護職員の意識向上に向け、面談を実施する際には、以下のステップで進めることが大切です。また以下のステップを「1サイクル」とし、PDCAを回し続けるとよいでしょう。

1、定量的な目標設定を実施する

まずは、それぞれの職員に向けた目標を決めます。目標を設定する際には、計測可能な状態の「定量的な内容」にすることが大切です。たとえば、「マネジメント能力を養う」が目標の場合、「1年間で5回のリーダー研修に参加し、レポートも研修から1週間以内に提出する」であれば、定量的な目標に変化します。定量的な内容であれば、誰が見ても同じ認識を持てるでしょう。

2、期中面談・期中観察を実施する

1on1などの定期面談を期中に実施し、現状におけるギャップの度合いを把握します。ギャップの内容・大小を精査したうえで、どのようにギャップを解消させるかを考えれば、職員に対し「今後のアドバイス」ができるでしょう。その後、期中観察を実施しながら変化を記録します。記録を評価時の参考にすれば、「直近の内容しか反映しない」や「印象に残った悪い部分のみを反映する」といった評価エラーの防止にも役立つでしょう。

3、期末面談を実施する

最初に設定した目標を前提とし、期中の様子を踏まえたうえで、期末面談を実施します。期末面談では、「どういった基準」で「このような結果になったか」を明確に示すことで、公平性や透明性を担保できます。次回の期末評価に向けて、どうすればさらによい評価を導けるかについても明示すれば、モチベーションアップも期待できるでしょう。

評価面談で介護職員の意欲向上を目指そう

面談を適切に実施すれば、介護職員の意欲向上につながります。また単なる話し合いではなく、人事評価制度とリンクさせたうえで、常にギャップを埋める意識が求められます。そのためには、基盤となる「適切な人事評価制度」の用意と、意欲向上が目指せる良質な面談の実施が大切です。

しかし、適切な人事評価制度を設けるには、専門的な知識を要します。社内に詳しい人物がいない場合には、外部サービスを検討するとよいでしょう。最適な人事評価制度を用意するのであれば、介護業界での実績があり、一から制度を構築できる「人事評価制度構築パッケージ」がおすすめです。

運用1年のサポートも実施しており、適切な面談に向けた支援や、評価基準の作成方法なども相談できます。職員の意欲向上を目指したい場合には、人事評価制度構築パッケージを検討してみては如何でしょうか?

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