人事評価制度の「新規作成」や「見直し」をする際に、実際の成功事例を参考にしたい人は多いのではないでしょうか?
成功事例を読み解くと、成功するための共通ポイントや取り入れるべきコツがわかります。
そこで当記事では、人事評価制度で失敗したくない企業様に向けて、評価制度の成功事例や成功ポイントを紹介します。
自社の評価制度づくりや見直しの際に、ぜひ参考にしてください。
目次
評価制度がうまく機能するメリット
評価制度は、ただ用意しても効果はありません。
うまく機能させてこそ、効果的な活用が可能です。
ここでは、評価制度がうまく機能するメリットを解説します。
離職率の悩みが改善する
評価制度が適切に機能すれば、各自の頑張りを正当に評価できるため、会社への信頼やモチベーションアップが期待できます。
信頼関係が芽生え、仕事に対するモチベーションも高まれば「この場所で頑張ろう」と思えることから、「定着率アップ=離職率改善」につながるでしょう。
また評価を実施し、データ分析をすることで、離職につながる理由も見えてきます。
従業員・企業双方が成長できる
適切な評価制度は、評価を通じて「従業員の得意、不得意」を明確にできるため、適材適所への配置が可能です。
得意分野をいかせる部署に配属されれば、従業員は才能をさらに開花できるでしょう。
不得意分野に関しては、どのようにフォロー・底上げするかを考えることで、ウィークポイント解消につながります。
成長した従業員がそろえば、企業全体のパワーアップが叶い、企業としての成長も期待できるでしょう。
企業イメージの向上
評価制度がうまく機能すると、先述の通り「離職率改善」「従業員・企業が成長」といったメリットが見込めます。
離職率が改善すれば、企業ルールやノウハウを理解している社員が定着するため、自社製品やサービスの品質を保てます。
また従業員や企業が成長すれば、よりいっそう製品やサービスの質が向上し、クライアントや消費者に対する満足度向上も見込めるでしょう。
さらに離職率が低く、従業員や企業が成長できる環境は「働きやすい環境」だといえます。
こうした環境は、求職者目線で見ても「良い企業」という印象になるため、採用面でも企業イメージが向上します。
評価制度の成功事例4選
つづいて評価制度の成功事例として、4つの例を紹介します。
株式会社メルカリ
株式会社メルカリは、ランクで評価しない「ノーレイティング」を取り入れていました。
しかし、会社規模の拡大や多様な人材への対応などを考えた際に、ノーレイティングでは「従業員の評価への納得度があがらない」という結論に至ります。
なぜなら、明確な評価基準を設けないノーレイティングでは、評価結果の説明が難しく、人数が多くなるほど評価結果の説明が困難になるからです。また多様な人材別に、細かい評価設定をすることも難しいといえます。
そこで、2021年2月から人事評価制度をアップデートしました。
具体的には、従業員を10個のグレードにわけ、どれだけ貢献したかをはかる「バリュー評価」を取り入れました。
その結果、各自の立場に応じた評価が可能になり、制度に対する納得度やモチベーションアップにつながっています。
カルビー株式会社
カルビー株式会社はこれまで、成果を重視する「成果主義」を導入していました。
しかし従業員から、「短期間で成果を出せないこともある」や「プロセスも汲んでほしい」といった意見が出たため、評価制度の改善を考えることに。
また2019年5月の「企業ビジョン策定」をきっかけに、新ビジョンに対し「社員がどのように考え行動すべきか?」を考えたため、バリュー評価の導入を試みました。
具体的には「挑戦、好奇心、自発、利他、対話」の5バリューを定め、各バリュー内のグレードごとに行動で評価します。また5つのバリューは、社員の声にもとづき策定したため、多くの社員が腹落ちする内容になっている点も特徴です。
その結果、評価制度への納得度アップや、コミュニケーション活性化につながっています。
SanSan株式会社
SanSan株式会社では、公平な評価ができるよう360度評価を取り入れており、エンゲージメントアップに役立っています。
しかし360度評価だけだと、感謝したい人が「直接本人に感謝を伝えられない」ことに気づきました。
感謝は直接相手に伝えるほうが効果的と考えたため、評価制度として「ピアボーナス制度」も取り入れることに。
その結果、社員同士でオープンにほめあう組織文化が醸成され、心理的安全性も高まりました。組織も以前より強固になり、強い仲間意識が生まれています。
GMOインターネット
GMOインターネットでは、人材育成で大切なことを「ほめる」「叱る」「(仕事に)誇りをもつ」の3点だと考えています。
3点がそろうことで、従業員が自発的に働くと考えるからです。
上記ポリシーにもとづき、評価制度では360度評価を取り入れており、各自のほめる部分は徹底的にほめ、注意すべき点はしっかり指摘しています。
また給与額をガラス張りにし、お互いの金額をチェックできることも特徴です。
360度評価とガラス張りの給与を並行した当初は、従業員から不満や不安の声がありました。しかし現在では、頑張った社員がきちんと評価されるようになり、従業員から不満の声が激減しています。
透明性の高い評価制度によって、モチベーションを高くもちながら自走できる社員が増えています。
成功事例から読み解く3つのポイント
人事評価制度における成功事例を読み解くと、成功した企業に共通するポイントが見えます。詳細は以下の通りです。
1、自社に合った手法を取り入れている
ひとくちに評価制度といっても、さまざまな手法が存在します。
各社が「特定の手法」だけを取り入れていない理由は、企業によって、合う手法・合わない手法があるからです。
評価制度の導入に成功している企業は、自社にどういった評価制度を取り入れるべきかがわかっています。
また適切な評価制度を取り入れるには、以下の整理が必要です。
- 企業ビジョン
- 評価制度を通じて叶えたいこと
上記2要素がリンクする部分を探すと、自社にあった評価制度が見えてきます。
2、多くの従業員が制度への理解を示している
評価制度を用意したものの、上層部だけが盛り上がっている企業は、失敗する傾向にあります。
なぜなら、評価制度を上からやらされている感覚になり、他人事と捉えてしまうからです。
人事評価制度が成功している企業は、企業がうまく制度を主導しており、従業員も制度に対し協力的な雰囲気です。
多くの従業員に制度への理解を示してもらうには、制度内容を周知するのはもちろんのこと、制度導入の目的やフィードバック方法も明確に示すと良いでしょう。
3、制度を定期的に見直している
成功事例で紹介した企業は、必ずしも最初から「現在の制度内容」だったわけではありません。
企業の立ち位置や市場の変化とともに、ベストな制度内容を変えています。
そのため、当記事で成功事例を紹介した企業も、数年後には別の評価制度を採択している可能性は大いにあるでしょう。
つまり評価制度で成功する企業は、制度の定期的な見直しを怠らず、常にブラッシュアップしているといえます。
評価制度の成功事例を参考にし、ベストな制度導入を
評価制度の成功事例から読み取れるポイントは、自社の評価制度づくりや見直しでマネしたいところです。
しかし、他社の事例をそっくりそのままマネすることは、オススメできません。
なぜなら、ベストな評価制度は「各社によって異なる」からです。
ベストな評価制度を導入したい場合には、人事評価システム年間ランキング/5年連続1位の「シーグリーン」にお任せください。同社の「人事評価制度構築パッケージ」を活用すれば、人事評価制度の構築・運用・サポートまでワンストップでサポートすることが可能です。
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