各社でワークライフバランスへの取り組みが進んでいます
しかし、「自社でワークライフバランスを進めたいものの、うまくいかない」とお悩みの人も多いでしょう。
ワークライフバランスが進まない理由とは、一体どういったものなのでしょうか?
当記事では、ワークライフバランスが進まない理由や、問題点に対する改善策を解説します。ワークライフバランスを実現したい企業様は、ぜひお役立てください。
目次
日本におけるワークライフバランスの現状
内閣府の発表によると、2020年時点で「労働時間60時間以上の雇用者」の割合は5%まで減少し、長時間労働を課す状況が改善しています。
「有給取得率」や「メンタルヘルスケアに関する措置」も着実に改善傾向にあり、企業のワークライフバランスに対する取り組みが進んでいるとわかります。
日本は世界のなかでも「ワークライフバランスが遅れている」といわれるものの、実現している企業が増えている点は間違いないでしょう。
参照元:内閣府
https://www.gender.go.jp/public/kyodosankaku/2021/202108/pdf/202108.pdf
自社でワークライフバランスが進まない理由・4つの問題点
前述のとおり、日本におけるワークライフバランスの取り組みは、着実に進んでいます。
しかし「自社のワークライフバランス実現」ができていないと悩む企業は、多く見受けられます。主な理由として考えられるのは、以下の4点です。
1、体制の整備に時間がかかる
ワークライフバランスを実現すると、多くのケースで、フルタイム出社以外の働き方(フレックス、時短、リモートワークなど)に対応する必要があります。
すると、社内のさまざまな制度改正が必要です。
【例】勤怠管理、就業規則、評価制度 |
こうした整備をメインで行なう人事や経営層が通常業務に追われていると、ついつい制度改正が後回しになり、ワークライフバランス実現も進みません。
2、コスト面での不安
ワークライフバランス実現を考えると、体制の整備などにコストがかかることも事実です。
~コストの例~ ・体制の整備に費やす人件費(社内調査、組織改革など) ・業務を円滑に行なうシステムの導入費 |
時間や費用面を考えると、ワークライフバランス実現に二の足を踏むケースも見受けられます。
とはいえ、継続的なワークライフバランス実現を試みれば、定着率アップ・生産性向上など、企業と従業員双方に大きなメリットがあります。
3、経営層への理解が得られない
さまざまな施策の舵取りをする経営層が、ワークライフバランスへの理解を示さなければ、結局実現には至りません。
とくに「長時間働くのが当たり前」「プライベートを犠牲にして企業につくすもの」という考えを経営層がもっていれば、ワークライフバランス実現に対する大きな障害となります。
しかし、ワークライフバランス実現によって会社にメリットがあるとわかれば、経営層の意識が変化するケースも往々にしてあります。
4、従業員から不満が出る
従業員から不満が出る可能性を考慮し、ワークライフバランス実現が進まないケースもあるでしょう。
たとえば、エンジニアやデザイナーといった「職種を限定してテレワーク勤務可」とした場合を想定します。
他職種の人が出勤マストであれば、エンジニアやデザイナーに対し「不公平だ」といった不満が出る可能性もあるでしょう。
不公平だという感覚は、対象者への妬みや不満といった負の感情を誘発するため、人間関係悪化やエンゲージメント低下になりかねません。
ワークライフバランスのメリット/未実現の懸念点
ワークライフバランスを実現すると、企業に対し、以下のようなメリットが期待できます。
・少子高齢化による人材不足に立ち向かえる ・柔軟な働き方ができ定着率アップ ・企業イメージの向上による応募者増 ・業務効率化によるサービス向上 |
一方、ワークライフバランスが実現せず、現状維持または現状後退が進めば、以下のようなデメリットが生じるでしょう。
・他社に人材が移ってしまう ・慢性的な人手不足になる ・(人手不足やモチベーション低下による)提供サービスの品質低下 ・企業イメージダウンによる取引先の減少 |
こうした状況が長引けば、企業活動が成立しなくなり、最悪の場合には廃業という可能性も考えられます。
ワークライフバランスを進めるための改善策
ここでは、ワークライフバランスを進めるための改善策を紹介します。
「ワークライフバランスを実現したい」と考える企業様は、ぜひ参考にしてください。
各自に合わせたメリットを伝える
経営陣や従業員から理解が得られなければ、ワークライフバランス実現は難しいでしょう。
なぜなら、ワークライフバランスを進めるのは一種の制度改革であり、全員が協力してこそ実現するものだからです。
各自の協力を仰ぐには、それぞれの立場に対して、メリットを示す必要があります。
自分にとってメリットがあれば、「ワークライフバランス促進はよいことだ」と認識するため、取り組みに協力してもらえるでしょう。
経営陣に伝える場合には、離職率低下、生産性や企業イメージ向上などが叶う点を伝えます。
一方従業員には、ライフスタイルにマッチする働き方ができる点や、健康維持につながる点などを示すとよいでしょう。
不満解消への施策を実施
ワークライフバランス実現を目指すと、従業員から以下のような不満が出る可能性もあります。
・出社しているのに、在宅勤務者と同様の処遇は不公平 ・残業ができなくなり「残業代」がもらえないので、生活面が不安 |
不満が出るようでは、カタチだけの「ワークライフバランス制度」だといえます。カタチだけの制度では、定着率アップや生産性向上などのメリットは得られないでしょう。
一方、従業員の不満を埋める施策も実施すれば、ワークライフバランスへの理解を得やすくなります。
たとえば、「出勤者への出社手当の交付」や「ノー残業で効率的に仕事をした人に高評価を付与/ボーナスに反映」といった方法が挙げられます。
システム化やアウトソーシング
ワークライフバランスの実現では、制度の「整備・運用」などに大幅な時間と労力を費やすため、人事担当者や経営層の負担が大きい点も事実です。
不慣れな状況で進めると、整備に丸一日かかるケースもザラです。
通常業務に支障が出るようでは、本末転倒だといえます。
そこで、担当者の負担を減らすべく、「システム化」や「外部へのアウトソーシング」などを考慮することも1つの方法です。
サービスを選ぶ際には、費用対効果も考えましょう。
ワークライフバランスに即した評価制度を用意
ワークライフバランスに即した評価制度を用意するのも、ワークライフバランス促進に役立ちます。
そもそも評価制度は「会社の目的を叶える制度」であり、目的達成に向けて従業員を動かす力があります。
つまり、評価制度に会社の目標として「ワークライフバランスの実現」を掲げれば、目標達成に向けて従業員を動かせるでしょう。
評価を実施することで、社内の体制自体が、自然とワークライフバランス実現に向かいやすくなります。
まとめ:評価制度の整備でワークライフバランス実現を
ワークライフバランス実現には、評価制度の整備が不可欠です。
従来の評価制度を活用している場合には、この機会に制度の見直しを推奨します。
ワークライフバランス実現に合った評価制度の実施には、人事評価システム「ヒョーカクラウド」がオススメです。
自社が目指すワークライフバランス実現に向けて、カスタマイズも可能です。
人事評価システム第1位【ヒョーカクラウド】|株式会社シーグリーン
【令和版】評価制度の作り方をプレゼント!
【令和版】評価制度の作り方
この資料で分かること
- 今、人事評価制度を作る必要性
- 人事評価制度 タイプ別メリット・デメリット
- 評価項目サンプル