人事評価制度は、人と会社の成長を促すものです。
評価を通じて、従業員のスキルやモチベーションをアップさせ、会社の売上増や経営戦略の実行につなげます。
しかし、人事評価制度を導入しているものの、成長につながらないケースも見受けられます。成長を促せない人事評価制度は無意味であり、ときに悪影響さえ与えるでしょう。
そこで当記事では、人と会社の成長を促す人事評価制度にフォーカスし、その特徴やつくり方を解説します。
人事評価で人と会社の成長を実現したい企業様は、ぜひ参考にしてください。
目次
人事評価の目的は人と会社の成長
冒頭で述べたとおり、人事評価制度を導入する目的は、人と会社の成長です。
どちらかが成長できるだけでは、やがて会社の成長は止まってしまいます。
理想的な人事評価制度は、評価の実行によって「従業員を適切に成長」させ、各自のスキルやモチベーションアップを高めます。
高いスキルや意欲をもつ従業員が集まると、会社全体の底上げになり、結果として企業の成長につながるのです。
一方、人と会社の成長ができない人事評価制度は、導入しているだけで悪影響をおよぼすこともあります。
自社への不満の上位は「成長できない」こと
自社への不満のなかで、常に上位を占める内容は「成長できない」ことです。
ここでいう「成長できない」とは、以下のいずれかに該当します。
・会社自体の成長性が乏しい
→成長しない会社にいても仕方ないと考える
・自分のキャリアを築けない
→自分のキャリアを築ける「別の場所」を探したいと考える
ビジネスシーンで有名な「ERG理論」を照らし合わせても、成長できないと不満につながるとわかります。ERG理論とは、心理学者のアルダファー氏が提唱した理論です。
人の欲求は、存在欲求(Existence)、関係欲求(Relatedness)、成長欲求(Growth)に大別できると説いています。なかでも成長欲求には、終わりがないと訴えます。
つまり企業は、各自の状況に応じた成長意欲にこたえ、従業員の欲求を満たしつづける必要があるのです。
従業員の成長を促せない企業は、人事評価制度がイケていない
従業員の成長を促せない企業は、人事評価制度そのものがイケていない傾向にあります。
人事評価制度の目的は、人と会社の成長です。
つまり、人事評価制度は「人と会社を成長」させてこそ、存在する意味があります。
人事評価を実施しても従業員の成長を促せないのは、人事評価制度自体がイケていない証拠です。
こうした制度を展開している企業は、従業員のモチベーション低下や離職に直結するため、迅速に対処すべきです。
成長を促す人事評価制度の特徴
それでは、人や企業の成長を促す人事評価制度とは、どういったものなのでしょうか?
成長を促す人事評価制度には、以下のような特徴があります。
従業員にあった成長を提供できる
1つ目は、従業員にあった成長を提供できることです。
従業員のスキルや能力はさまざまです。そのため、各自に合った「成長を促す」ことで、適切な成長につながります。
よい人事評価制度は、評価を通じて従業員に合った成長を提供できます。
気づきや課題を与えられる
2つ目は、気づきや課題を与えられることです。
人が成長するには、自分に不足している部分を自覚させ、改善する意欲をもたせる必要があります。
成長を促す人事評価制度は、それぞれの従業員を正しく評価できるため、各自に「現時点で不足する部分」を自覚させられます。
また不足部分を自覚させるだけでなく、どうやって克服するかといった課題を提供できる点も特徴です。
成長意欲を維持・アップできる
3つ目は、成長意欲を維持・アップできることです。
人が成長するには、本人に「成長したい」思いを芽生えさせる必要があります。
成長を促す人事評価制度は、本人に成長意欲を生じさせ、その思いを維持したり高めることが可能です。
成長意欲を維持・アップできると、「この会社で頑張りたい」と思うため、離職率の抑制につながります。
成長を促す人事評価制度のポイント
ここでは、人と会社の成長を促す人事評価制度のポイントを解説します。
以下のポイントを踏まえたうえで、制度をつくるとよいでしょう。
人と会社の「理想像」を一致させる
1つ目は、人と会社の「理想像」を一致させることです。
理想像とは、こうなりたいという姿です。
企業でいえば「社員にはこういった働き方をもとめ、経営戦略を達成したい」という希望をさします。従業員でいえば、「自分にはこのような価値観があり、企業で働くことで価値観を実現したい」という思いです。
両者の理想像が一致するよう、人事評価制度を設計することで、成長の促進につながります。
理想像が完全に一致する必要はありません。しかしまったく一致しないと、従業員は「仕事は収入のためだけ」と割り切る傾向にあります。
主観を排除できる仕組みにする
2つ目は、主観を排除できる仕組みにすることです。
人事評価制度に、好き嫌いや固定観念といった主観が入り込むと、正しい評価を実施できません。不正確な評価結果では、人と会社の成長も促せないでしょう。
そのため、人事評価制度をつくる際には、主観を排除できる仕組みづくりが大切です。
主観を排除できる仕組みにするには、以下を実施するとよいでしょう。
・従業員に対し、評価基準や評価の進め方を周知する
・評価者の「評価スキル」を底上げする
主観を排除できる仕組みは、誰が評価しても正しい結果を導けるため、評価者の精神的な負担も減らせます。
見える化を実施する
3つ目は、見える化を実施することです。
前述のとおり、成長を促す人事評価制度づくりでは、以下のポイントをおさえます。
・個人と会社の「成長の方向性」を一致させる
・主観を排除できる仕組みである
上記2点をおさえるには、従業員に人事評価制度を周知する必要があります。
周知内容には、制度の目的、評価基準、評価の方法などがあげられます。周知するには、従業員全員が共通認識できるよう、目に見える状態にする「見える化」がかかせません。
「見える化」することで、人事評価制度の透明性が増し、評価に対するブレも最小限に抑えられます。
専用のシステムを使うと、見える化はもちろんのこと、情報の一元化が可能です。1つの場所に情報を集約できるため、従業員全員が「常に最新の正しい情報を入手」できます。
まとめ
人と会社の成長を促す人事評価制度は、従業員に気づきや課題を与えながら、各自に合った成長を提供できます。また、成長意欲を維持したり、アップできることも特徴です。
成長できる制度をつくるには、見える化がかかせません。見える化すると、従業員と会社の「成長の方向性」を統一できます。
情報を一元管理できるため、担当者の負担も大幅に減らせます。
見える化を実行するには、専用システムの活用が便利です。
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