数値で表現しにくいため、人事考課がむずかしくなりがちな事務職。
貴社では正しく人事考課を実施できていますか?
事務職の人事考課を見直す際には、ポイントをおさえる必要があります。とはいえ、「どういった点をおさえるべきか?」と悩む担当者も多いでしょう。
そこで当記事では、事務職の人事考課を見直す際のポイントをはじめ、考課のサンプルも紹介します。
事務職の人事考課を適切に実施したい場合には、ぜひ参考にしてください。
目次
なぜ事務職に人事考課が必要なのか?
なぜ事務職にも、人事考課が必要なのでしょうか?
理由は以下の通りです。
ルーティンになりがちな日々に、メリハリを与えられる
1つ目は、ルーティンになりがちな日々に、メリハリを与えられるからです。
ルーティンとは、「繰り返し」や「習慣的なこと」を意味します。
事務職はルーティンワークが多く、淡々と作業をこなす傾向にあります。
そのため「毎日同じ業務を繰り返し、営業のように数値で評価されることもない」といった考えに陥る従業員も多いでしょう。「評価されない」と感じると、ただ仕事をするだけという感覚になりがちです。
人事考課を取り入れると、自分がどう評価されているかがわかるため「伸ばすべき分野」や「改善点」が明確になります。
すると、日々のメリハリにつながります。
モチベーションが高まる
2つ目は、モチベーションが高まることです。
営業職であれば、売り上げや契約件数といった数値での評価が可能です。一方事務職は、数値での表現がしにくいため、適切な評価がむずかしいといえます。
そこで正しく評価できる人事考課制度を設けると、「作業の正確さ」や「周囲とのコミュニケーション能力」といった定性情報も正しく判断できるようになります。
能力やスキルの正しい判断は、モチベーションを向上させることが可能です。
業績の向上につながる
3つ目は、業績の向上につながることです。
適切な人事考課は、従業員のモチベーションアップを実現します。
事務職のモチベーションが高まると、企業としての「基礎的な部分の底上げ」が可能です。
基礎的な部分の底上げは、直接的に売り上げを獲得する営業職はもちろん、すべての部署によい影響を与えます。すべての部署によい影響を与えると、会社自体の業績の向上につながります。
【事務職】人事考課の見直しで重視する3つのポイント
人事考課の見直しで重視するポイントは3つあります。
詳細は以下の通りです。
【チェック項目1】正確さ
1つ目は正確さです。
事務職では、顧客情報・営業成績・給与といった細かな情報を扱います。これらの情報は管理が大変なうえに、入力などを間違うと重大ミスに発展する可能性が高いです。
重大なミスに発展しなくても、取引先や自社の従業員への信頼関係にヒビを入れてしまうこともあるでしょう。
そのため、人事考課では「正確さ」がチェックできる項目を用意します。
「正確さ」のチェックでは、以下のポイントをおさえるとよいでしょう。
・マニュアルや指示通りに作業ができているか?
・ミスの量は許容範囲内か?
・作業の手順が適切か?
【チェック項目2】スピード感
2つ目はスピード感です。
一般的に事務職は、「対営業」や「対クライアント」といった相手が存在したうえで、仕事を行ないます。そのため、相手のスケジュールにあわせて動く場面も多いでしょう。
~相手のスケジュールに合わせて動く例~ ・対営業:営業がクライアントを訪問する日までに書類を準備する ・対クライアント:約束した日までに振込を実施する。 |
相手のスケジュールにあわせて動く背景から、スピード感が求められます。
またスピード感があっても、ミスが多ければNGです。
「スピード感」のチェックでは、以下のポイントをおさえるとよいでしょう。
・スケジュールに間に合っているか?
・ミスなく迅速にこなせているか?
・チームを意識したうえで業務を遂行できているか?
【チェック項目3】積極性
3つ目は積極性です。
事務職は、与えられた仕事を正確にこなし、日々コツコツと作業する姿勢が求められます。とはいえ、受け身の姿勢では成長できません。
また急速にすすむグローバル化や環境の変化によって、企業は迅速に対応する姿勢が求められます。こうしたなかで、事務職にも当然柔軟性が必要です。
柔軟に対応するには、自分で考えて行動する積極性がかかせません。
「積極性」のチェックでは、以下のポイントをおさえるとよいでしょう。
・与えられた仕事をこなすだけで終わっていないか?
・自身の仕事に付加価値を見出せているか?
・メンバーのサポートができているか?
・アイディアを提案できているか?
詳しい評価項目を知りたい場合には、「評価項目サンプル」もチェックしてみてください。
【事務職】人事考課のコメント例文_自己評価と上司の評価
つづいて、人事考課のコメント例文を紹介します。
「自己評価」と「上司の評価」を掲載するため、人事考課を実施する際の参考にしてください。
ケース1
まずは1つ目のケースです。
自己評価の例文 |
営業事務という仕事の特性上、営業担当者の「仕事がしやすい環境づくり」を一番に考えてきました。そのため、Excelでの管理表を作成・共有したり、営業担当者が不在時にも商品説明ができるよう積極的に行動しています。 お客様に「営業担当者が不在のときでも、あなたに商品のことを聞けるから助かる」とお褒めの言葉もいただきました。 |
上記に対する上司のコメントは、以下の通りです。
上司の人事考課の例文 |
<評価の例文> 仕事の正確さはもちろん、商品への勉強意欲など「積極的に動いてくれる」ため、安心して営業活動ができます。また作成してもらった管理表のおかげで、スムーズに仕事ができるようになり助かっています。 <アドバイスの例文> 正確さと積極性をもつため、今後の活躍が楽しみです。ただし1人で仕事を抱えてしまうこともあるため、派遣社員に入力作業をお願いするなど、周囲に仕事を任せることも必要です。 |
ケース2
つづいて2つ目のケースです。
自己評価の例文 |
経費の削減を目指し、備品の在庫表を作成しました。さらに1社からまとめて備品を購入していたところ、値段を比較検討し、3社からの購入を開始しました。 結果として備品購入が前年度より20%削減したので、次年度もさらなる経費削減を目指します。 |
上記に対する上司のコメントは、以下の通りです。
上司の人事考課の例文 |
<評価の例文> 在庫表の作成によって、品物を管理しやすくなり助かっています。この件だけでなく、さまざまなアイディアを提案してもらっている点も感謝です。今後も積極性を活かし、さらなる活躍を期待しています。 <アドバイスの例文> 経費削減を頑張ってもらい感謝しています。今後は削減した経費をもとに、人事評価システムを導入する予定です。システムにはさまざまな機能が搭載されているので、その機能をつかうことで、さらなる効率化ができると思います。 上手にシステムをつかったうえで、さらなる削減や効率化ができる方法を考えてもらえたら嬉しいです。 |
まとめ
事務職の人事考課を見直すことで、「従業員のモチベーション」や「企業の業績」の向上につながるため、人事考課の見直しはかかせません。
しかし見直しは煩雑なため、担当者への負担は大きいでしょう。担当者の負担増で本来の業務に支障が出るようでは、本末転倒です。
人事評価システムを活用すると、人事考課に必要な機能が搭載されているため、担当者の負担を大幅に軽減できます。
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評価のトレンドにも対応できるため、取り巻く環境が変化しても、都度において見直しが可能です。
事務職の人事考課を見直したい場合には、人事評価構築パッケージをぜひお試しください。
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