1on1ミーティングの導入時に盲点となるのが、記録の方法です。
1on1ミーティングを導入する際に記録の方法をしっかり決めておかないと、漫然としたミーティングとなってしまい、本来1on1ミーティングで期待できる効果が発揮されないで終わってしまうことも想定できます。
「何を記録すればよいのか?」
「記録した内容をどのように使えばよいのか?」
といった1on1ミーティングの記録に関する内容を整理し、しっかり社員に説明するようにしましょう。
そこで今回は、1on1ミーティングを実践していく上でどう記録を残すべきか、そのおすすめの方法をご紹介します。
目次
1on1ミーティングの記録は信頼関係構築のためにも大事
「人事評価や面接ではないのだから、記録は残さなくてもいいだろう」
「プライベートな内容にも触れるのだから、記録は残すべきではないだろう」
このようにお考えの方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、特に上司の方は、記録を必ずとって頂くことをおすすめします。
記録をとらずにいると、上司は以前話した内容を覚えていなかったり、勘違いして記憶してしまったりすることがでてきます。
そうなると部下としては、「自分のことには興味がないのかな」「どうでもいいのかな」と思い、不信感が募ってしまう可能性があるのです。
また、1on1ミーティングの主目的である部下の成長や変化に気づくためにも、上司の方にはしっかり毎回記録を残してもらうことがおすすめです。
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詳細はこちら1on1ミーティングの効果的な記録の仕方とは
1on1ミーティングを行う上では、次の2種類の記録を残すようにして頂くことをおすすめします。
- 1on1ミーティング中に記録する「確認・共有ノート」
- 日々の業務中に記録する「部下の業務チェックノート」
1on1ミーティング中に記録する「確認・共有ノート」
「確認・共有ノート」は、1on1ミーティング中に何を話したか記録し、上司と部下で共有するものです。
話し手である部下がメモをとることは難しいので、記録は上司の方がとるようにしてください。ミーティング中や終了時に、大まかにどのような内容を話したかを記録します。この記録は、記憶が新しいうちに作成することをおすすめします。
そしてこの「確認・共有ノート」を部下と共有し、部下から修正希望がないか確認してください。これを毎回、1on1ミーティングを開催するごとに行います。
これにより、1on1ミーティングで話した内容がすぐに思い出せるようになります。また、当事者二人で共有することで、記憶違いをなくせます。
「確認・共有ノート」の記録フォーマットはメモ帳でもよい
1on1ミーティングに限らず、何かしら新しく制度を導入する際には、しっかりとしたフォーマットを整備したくなるものです。
ですが、形式にこだわっても運用されなければ意味がありません。1on1ミーティングの記録自体はレポートのような形式ではなく、メモ帳のようなもので簡単に仕上げても構わないのです。
「確認・共有ノート」の共有範囲を決める
1on1ミーティングで話された情報の記録をどこまで共有するのかは、社内共通のルールとして事前に決めておきましょう。
たとえば、以下のようなパターンが考えられます。
① 1on1ミーティングをした当事者(上司と部下のみ)
② 1on1ミーティングをした当事者と、上司の上司
③ 1on1ミーティングをした当事者と、人事担当者
④ 1on1ミーティングをした当事者と、経営者
重要なのは、1on1ミーティングに参加する部下が、共有範囲をしっかり理解していることです。自分の話した内容が想定していない範囲の人にまで閲覧されるのであれば、部下の方は率直なコミュニケーションがしづらくなります。
1on1ミーティングの話題次第では、部下の個人情報にも触れることがあります。記録する内容や共有範囲については上司の方と部下の方がしっかり理解し、納得している必要があることにご注意ください。
日々の業務中に記録する「部下の業務チェックノート」
次に、上司の方が1on1ミーティングをするにあたって事前に準備しておくとよい記録方法をご紹介します。それが、「部下の業務チェックノート」です。
「部下の業務チェックノート」では、部下の日ごろの業務の様子を見て、よい行動や変化、改善点や気になったことを記録します。
気になったことを日ごろからメモしておくことで、記憶をたどることなく1on1ミーティングの中でフィードバックすることができます。
しかし、1on1ミーティングを進行する上での主導権は部下にあります。部下の話したいことを話す場ですので、基本は傾聴の姿勢を貫いてもらうことが重要です。
そして、部下から意見を求められたときや、部下から発する話題に関連してきたときにそのメモを活用してください。
大切なことは、部下のことを日ごろから観察し、求められたときには適切にフィードバックとサポートできることです。
「部下の業務チェックノート」はエクセルが記録・整理しやすい
記録の方法としては、エクセルを使うと勝手がよいでしょう。部下ごとにエクセルファイルを用意すると簡単に管理できます。
「部下の業務チェックノート」は上司自身だけが見るように
この記録は、基本的に上司の方だけが見るようにしてください。
そして1on1ミーティングの前にざっと目を通し、ミーティング中の意見やフィードバックの参考にします。
こうすることで、上司の方は部下の方に具体的なフィードバックができるようになります。そして「上司は自分のことを日ごろから見てくれている」という安心感と信頼感を、部下の方に持ってもらうことができます。
1on1ミーティングの記録システムの活用も
今回は、1on1ミーティングの記録の取り方について、「確認・共有ノート」と「業務チェックノート」をご紹介しました。
記録するフォーマットや形式はなんとでもなりますが、1on1ミーティングが全社的に普及してきた折には、業務の効率化のためにシステムの導入も検討するとよいでしょう。
弊社シーグリーンが提供するシステム「1on1ミーティング」では、1on1の記録や共有に便利な機能はもちろん、1on1ミーティングの予定管理や履歴表示、MBOやコンピテンシー評価への反映機能などが搭載されています。
その他役員や管理者が各組織の面談状況をグラフで確認できるなど、組織として1on1ミーティングを企画・運営する上で必須な機能を用意しています。
1on1ミーティングの記録や運用でお困りの方は、ぜひシステムの導入もご検討くださいね。
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